前回の続きと略語について

この内容は高校の教頭が女子高生に淫行した事件についての前回の続きである。
なお、内容について使用する略語は、こちらで説明しているため、
適宜参照願いたい。

弁護側とHとのやり取りの概要

Hは興信所からの報告書を受けてから、AとKの関係を疑ったが、
LHのライターが見つかった時点では疑っていない。
また、AがKと電話でゴムカバーをつける云々の内容の話を聞いたときも、
HはKを完全には疑っておらず、半信半疑状態であった。

確信できる証拠なしに、Aに聞いても否定すると思ったし、
話をはぐらかす可能性があったので、LHのライターが見つかった等の時点では、
Aには聞いていない。
また、AとKは口裏を合わせていたと思うので、明確な証拠が欲しかった。

H27年12月からAとKは車で出かけるようになかったが、
KがAの不満等を聞いてくれているものと思ってたので、Kへの信頼は厚かった。
出かける時間帯は、平日だと0時過ぎで、当初は2〜3時間で帰ってきていたが、
H28年1月中旬頃には、朝4時〜5時に帰って来るようになった。
当初は、Aを車で連れ出す際、KはHに連絡を入れていたが、
そのうちAを車で送り迎えするだけになった。

興信所に望んだ証拠は、KがAを車で出かけてそのまま帰ってくることだけだったが、
LHに行ってる結果となった。
弁護側は、単に2人でLHに入っただけというのであれば、
TMしている証拠にならないのではないかと言うが、
LHとAの家の位置関係からすると、
LHに行くには、出かけ先から家を通りすぎる必要があり、
その途中でAを家に送ることはできたであろうに、素通りしてLHに行っているので、
Hは、LH=TMと考えた。

3月2日に、海田警察に行った後、HとYはKと会ってAのことを聞いたが、
そのときのやり取りはYがスマホに録音している。
また、ライターや興信所の報告書もYが保管している。

3月5日に、HはAと14時〜16時まで面会したが、病院の先生には会っていない。
この面会中にHはAに、KとLHで何をしたのかと聞くと、
AはTMしたと答えた。
面会中はAがKをかばっていたり、沈黙もあったりで、時間がかかったが、
16時ちょっと前くらいに、AがKとのTMを白状した。
HはAに、「AとKがLHに行ったのは、興信所からの報告でわかってるから隠さなくてもいいよ」というと、
Aはバレたかーという感じで白状した。
なぜ、それまでAがKとのことをHに言わなかったのかは、
Kから脅されていたからで、Hが生活保護を受けているのに車に乗っている事実が役所にバレると、
Hが捕まると思っていたからである。

いつからAとKがこんな関係になったのかと聞くと、
Aはある日突然Kに接吻され、胸を弄られたと答えた。

AとKが電話でゴムカバー云々の話をしていた日も2人は出かけたが、
そのときAは行きたくなさそうだったので、
行きたくなければ行かなくてもいいよと言ったが、
Aは「行かんといけんけぇ」と答えた。

3月5日の病院のカルテによると、
AとKはLHに行ったが、TMはしていないと書かれているが、
病院の先生は男であり恥ずかしくて言えなかったと、Hは思っている。
なぜなら、HがAからKとのTMを白状されたときのAの声の調子や泣き方で、
Aが嘘をついてないことがわかったからである。
また、AはKとLHに行ったこと、LHでTMしたことの両方を同時に、Hに白状した。

裁判所からHへの質問の概要

いくら高校の教頭と言えども、深夜に娘を連れ回すということについて、
Hは行き過ぎだと思わなかったのか。何か別の問題があるのか。

Aの下にはまだ子供がいて、手がかかる。
Aはもう16才なのである程度自分のことをやれると思っていたし、
Aに手をかけると下の子供がおそろかになる。
学校の先生と連携してもらえれば、うまくやっていけると思っていた。

個人的見解

確かに裁判所の言うように、いくらなんでも夜中に男女2人ででかけるというのは、
ちょっと行き過ぎに思う。
しかし、Hの家庭環境を鑑みると、Hの判断・思考も致し方なかったのかもしれないとも思う。

Hの発言で印象だったのは、
「こんなことをさせるためにお腹を痛めてAを生んだのではない」というものである。
何が歯車を狂わせたのか。
Kは本当にTMしたのか。
最初からそれが目的だったのか。

次回(2月27日)の被告人(K)尋問がそれを解く鍵になりそうである。